現代アートの楽しみ方

日比野克彦「自分の好きな事をちゃんと自分の仕事にしていくというのは大事。自分をプロデュースする。好きな事を好きだと表現するため、その表現の手段としてアートがある。何をするかということと、好きな事は、自分のなかで分けずにやることが、アートをやり続ける上で大事。」

感受性とは、他者の痛みであれ、社会問題であれ、美しさであれ、ソレをソレたらしめている要素に気付く能力であり、原因を見抜く能力。

<感受性を高めるために>

1,他者と自分を比較し、お互いの感受性はどのように違うのかを知ろうとすること

2,一見無関係な情報同士を繋げる力を鍛える

3,説明することが困難な現象を言語化し、思考実験を繰り返す

対話には、人間に対する力強い信頼が必要である。つくり、つくりかえ、創造し、創造しなおす人間の能力に対する信頼がなくては成り立たない。

アートを媒介に対話を積み重ねることで、互いや世界に対する信頼や愛情を深め合うようなコミュニティには大きな力を感じる。

遠藤水城×五野井郁夫

目的論的な人はついてこられないものがある。美術でも、美術館に行くということは何かを得るものだ、といったような目的があって行く人がいる。

自分にとって理解出来ないものに対して価値を見いだせない。

価値は自分で作れる。学芸員の説明と異なっていたとしても、いいんだと思う自由があるはず。

マチエール・・・素材や材質。「絵肌」。絵の具のもりあがっている感じとか、筆の跡とか。マチエールを通して、作者の肉体的な営み、息遣いが見えてくる。絵の具は色を左右する要素だと思うかもしれないが、絵の具が物質であるということを知っておくと、作品の見え方も変わってくる。

支持体・・・絵画の「描かれた層」を支える部分の総称。一番スタンダードなのは紙。

現代アートの面白さは、従来区分されていた支持体やマチエール、絵の具や表層部分などの枠組みを超越しようとしているところにある。

作品の物質的な部分に着目することは、「モチーフとして人が描かれているが、この人は神話上のなになにであり、当時の社会思想を・・・」といった記号論的な、あるいは表象文化論的な鑑賞法ではない見方が手に入る。

<コレクターの話>

どんなアーティストでも、自己の表現を、世に問いたいという強い願いがある。

絵画であれば、定刻になれば美術館は閉まってしまうが、自分の家にその絵があれば24時間見ていられる。

美術館のガラスケースの中で展示されている状態が、化粧をしたよそ行きの姿であるとすれば、ガラス越しではなく、近くで作品を見ることは、日常の姿を見るようなものであり、ある種の親しみやすさすら感じる。

コレクションには所有欲だけでは片付かない、アート作品に対するもっと知りたい、もっと何かを感じたいという欲求も包含されている。

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