日本の茶室を知ろう

日本の文化・アート

<待庵>

待庵(たいあん)は、京都府にある東福寺の末寺、妙喜庵(みょうきあん)にある茶室で、国宝に指定されています。

千利休の遺構と伝えられています。

利休は、「渡り六分(ろくぶ)に景気四分(よんぶ)」という言葉を残しました。渡りとは用、景気とは意匠のことです。

つまり、用によって生まれる意匠を求めました。

てのひらに茶碗が馴染むように、待庵も空間が身体にフィットしていきます。

日本建築は揺らめきを持っています。下地窓から入ってくる光を受けて、襖の塗縁や着物が、ヌメヌメと光ります。

<庭玉軒>

庭玉軒は、京都大徳寺の塔頭である真珠庵にある、二畳台目の茶室です。

真珠庵の開祖は一休宗純です。

真珠庵の北側には珠光、世阿弥、尾和宗臨(おわそうりん)などの墓があります。

皆が一休宗純のかたわらで眠りたいと考えたのでしょう。

庭玉軒は、金森宗和の指導によるもので、彼らしさが細部に至るまで散りばめられています。

内蹲(うちつくばい)は庭玉軒を象徴する意匠の一つです。

内蹲のような内と外の世界をつなぐ空間は、日本固有の発想とも言えるでしょう。

窓から庭の景色を見ていると、まるで庭玉軒が2階に浮いているような印象を受けます。

これはつまり、「浮世」の世界です。

<如庵>

如庵は、織田有楽の作です。

水屋から連続して続く窓の配置は、まるで筆を用いて、一気に一筆書きしたような、自由な曲線で勢いがあります。

水屋の無双窓から有楽窓、連子窓、突上窓と続く光の連続は、最終的に床の間へと昇華されます。

<密庵席>

密庵席は、大徳寺の塔頭である龍光院にある茶室です。

小堀遠州の作と伝えられ,国宝に指定されています。

密庵席は、書院と草案のどちらの要素も併せ持っています。

壁に注目しても、下部は張付で山水の絵を描く一方、上部は聚楽土で仕上げています。

障子の桟は漆塗りで、特に溜塗(ためぬり)といわれる技法が用いられています。

密庵席は、密庵咸傑(みったんかんけつ)という禅僧の墨跡(ぼくせき)しか掛けません。

このコンセプトには強さがあります。

<忘筌>

忘筌(ぼうせん)は、京都大徳寺の 塔頭、孤篷庵 (こほうあん)の 茶室です。

この茶室の天井の板材には、胡粉(ごふん)が刷り込まれています。

いわゆる砂摺(すなずり)天井と言われるものです。

胡粉を使うことで、柔らかい印象に変わります。

参考文献 『茶室を感じる』 中村義明 前田圭介

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