中世ヨーロッパの混乱が落ち着くと、ヨーロッパでは食文化が多彩になり、アジアの香辛料の需要が拡大します。
しかし中東では、オスマン帝国が成長していたため、陸路でのヨーロッパからアジアへの交易ルートが途絶えてしまいました。そこで、ヨーロッパ諸国が大西洋に乗り出して新しい交易路を確保しようとしたことから、大航海時代が始まります。
大航海時代と同時に起きた変化が、「ルネサンス」と「宗教改革」です。
ヨーロッパ世界では、カトリックの絶対的な権威が揺らいでいました。
それまでの学問・絵画・建築はすべて「神」中心の、画一化されたものでした。
ところが、都市が発展することで、個性的な芸術が数多く制作されるようになります。
「神」だけではない「人」を中心とした多様な視点が加わるようになっていきました。
カトリック教会では、富谷権力が集中して聖職者の堕落などの腐敗も進行していました。
こうした腐敗を批判し、新しいキリスト教を生み出そうという動きが起こりました。
この宗教改革によって生まれた新しいキリスト教の宗派をプロテスタントと呼びます。

アルマダ海戦と世界遺産の河港都市グリニッジ
イギリス国教会を成立させたヘンリ8世の娘、エリザベス1世は、イギリス絶対王政の頂点にあった人物でした。
彼女を一躍有名にしたのは、当時絶頂にあったスペインのフェリペ2世の誇る「アルマダ」の撃破でした。
アルマダ海戦によってスペインを吸いたいに追い込んだエリザベス1世は、東インド会社を設立し、スペインに代わる世界帝国への道を歩みます。
イギリスの海洋進出で重要な役割を果たしたのが、海事の中心であった港町グリニッジです。
この地には、遠洋航海のために正確な緯度、経度の測定のために、王立天文台が建設されました。
執筆者:山本和華子
世界史と世界遺産の交差についてもっと知りたい方は、コチラの本がオススメです。



ツイッター(@wakako_kyoto)もやっています。よかったらフォローしてね♪