はいみなさんこんにちは。
アメリカは、自由の国として有名ですね。
その自由とは、ハッピーにも密接につながっています。
あなたにとって幸せってどういう状態を指しますか?
今日は、アメリカにおいて「幸福追求」とはどのようなものかを、一緒に考えていきたいと思います。
日本の憲法13条には、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法、その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」と規定されています。
つまり、日本人がハッピーになる権利は、憲法で保障されていますよ、ということですね。
そして日本の憲法13条のうちの、「生命、自由及び幸福追求」という言葉が、アメリカ独立宣言に由来し、さらにそのルーツは、イギリスの思想家、ジョン・ロックの思想に由来するものと考えられています。
アメリカにおいて、どういう状態であることが幸福であり、幸福を求める視座(幸福追求)なのかは、人によって異なってもよいとの立場を示しています。
たとえば、お金持ちであることが幸せだと考えている人、他者への貢献が幸せだと考えている人、公共の福祉の範囲内であればどんな考え方であってもOKですよという立場です。
アメリカの独立宣言とアメリカ合衆国憲法は、アメリカが建国するときに、その基盤として重要な役割を果たしました。
そのアメリカの独立宣言と憲法の言葉は、どのような意図をもって作られたのでしょうか。
もともと、アメリカ独立以前の、新大陸に訪れたばかりのアメリカ人にとって、財産を所有することが、幸せに繋がっていました。
しかし、のちに、幸せの意味がどんどん広がっていきました。
さきほど出てきました思想家であるジョン・ロックの『市民政府二論』の中に、「生命、自由及び財産」という言葉が使用されているのですが、
アメリカ独立宣言の起草者のひとりであるトーマス・ジェファーソンは、そのジョン・ロックが書いていた「財産」を「幸福追求」と置き換えて、「生命、自由及び幸福追求」という言葉を、独立宣言に書き入れました。
なぜトーマス・ジェファーソンは、「財産」という言葉を「幸福追求」に置き換えたのでしょうか。
その頃のアメリカ人にとっての幸福追求は、財産を所有することだけに留まりませんでした。
1、楽しむこと
2、充足感、満足感
3、関係性と市民道徳・・・社会公共の上での幸福追求
ギリシャ人の哲学者であるアリストテレスが書いた「ニコマコス倫理学」には、こんな風に書かれています。
「幸福とは、人間が自らの人生や、自らが生きる社会を、よりよいものにするために、人生と社会の双方にもたらされるもの」
トーマス・ジェファーソンは、このアリストテレスの考え方を、「幸福追求」という言葉の意味に含んだと考えられています。
さて、いかがでしたでしょうか。
「自由」や「幸福追求」とは、自分勝手や利己主義とはまったく異なり、自分と人さま(社会)の両方に良い益をもたらす、という意味に繋がるのです。
執筆者:山本和華子
参考文献 団上智也『アメリカ独立宣言における「幸福追求」の意味』
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私の著書、『大人の週末、自由研究』が出版されました。


