小宮一慶著『日経新聞の数字がわかる本』の要約

日経新聞の数字を理解できるようになれば、テレビのニュースもより深く理解できるようになります。

本書の目的は、景気指標を通じて経済を読み解く力を高めることです。

日銀短観業況判断とは、三か月前に比べて業績がよくなったか?三か月後の業績をどう思うか?資金繰りはどうか?など、色々な切り口から数多くの項目を調べているのです。

景気動向指数とは、生産や雇用などさまざまな経済活動の良し悪しを示す景気指標のうち、景気に敏感と考えられる指標の動きを統合したものです。

鉱工業指数とは、鉱業と工業の生産高や出荷数量、在庫の状況を表す数字です。

広告扱い高とは、広告代理店大手二社(電通と博報堂)の広告取扱金額で、日本の総広告費のだいたい四分の一程度を反映していると言われています。「広告扱い高」には、景気の波が顕著に表れます。

新車販売台数は、乗用車と軽自動車の新車の販売台数の合計です。自動車産業は、クライスラーやGMの経営破綻に象徴されるように、世界的な規模で低迷期を迎えています。自動車というのは総合産業なので、ほかの産業(特に鉄鋼業界)への波及効果が大きいのです。

有効求人倍率は、仕事を求めている人に対して求人がどれだけあるのかを表した数字です。2008年、派遣切りが大きなニュースになりました。しかし、2009年になると、派遣切りに関するニュースは減少しました。それは、派遣切りがなくなったということではなく、企業がいよいよ正社員の解雇を真剣に検討してきた、ということなのです。

量的緩和政策とは、マネタリーベースをめいっぱい増やして、世の中にマネーがじゃぶじゃぶにあふれる状態にする政策をいいます。市中から国債を買い取って資金を放出するのです。つまり量的緩和を行うと、市中で余ったお金が日銀に環流することになります。

景気指標のような数字は、単独で見ているだけでは、経済全体の動きは把握できません。一つの数字は別の数字にも影響を与え、その影響がさらに別の数字に影響するという具合に、いくつもの数字が互いに影響し合いながら上下しています。数字と数字を関連付けて読み解くことが望ましいでしょう。

それでは次に国外に目を向けてみましょう。アメリカでは、世界のGDPの約18%をアメリカの個人消費が支えているのです。つまり、この数字が落ち込むと、世界経済全体が落ち込む危険性があるのです。

アメリカ人は、住宅を担保にしてどんどんお金を借りて、個人消費を伸ばしてきた国民です、日本人のように収入の一部を貯金にまわすなどという考えは、ほとんどなかったはずです。しかし、リーマンショックをきっかけに、アメリカ人の消費行動が変わり始めました。貯蓄率が近年、急上昇しているのです。

日本人は貯蓄好きと言われますが、実は今ではアメリカと日本の貯蓄率は変わらないのです。

本書では、実践トレーニングの章もあり、読みごたえ満載です。

気になった方は、ぜひ本書を手に取って読んでみることをオススメします。

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この記事を書いた人

普段はOLやってます。仕事が楽しすぎて鳥になりそう。
週末は物書きしてます。新刊『ほっこりしたい人のための 週末、日本文化』アマゾンで購入可能です。
「暮らしに教養の深みと愉しみを」をモットーに、記事を執筆しています。

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