山口周『武器になる哲学』の要約

【ルサンチマン(ニーチェ)】

ルサンチマンとは簡単に説明すると、弱い立場にあるものが、強者に対して抱く嫉妬、憎悪、劣等感などの感情のことです。

ルサンチマンを抱えた個人は、その状況を改善するために2つの反応を示します。

①ルサンチマンの原因となる価値基準に隷属・服従する

②ルサンチマンの原因となる価値判断を転倒させる

①に関しては、たとえば周囲のみんなが高級ブランドのバッグを持っているのに、自分だけが持っていない場合、同格のブランドバッグを購入することでルサンチマンを解消する、というものです。

しかしながらこのような形でルサンチマンを解消し続けても、「自分らしい人生」を生きることは難しいでしょう。

自分が何かを欲しているとき、その欲求が「素の自分」による素直な欲求に根差したものなのか、あるいは他者によって喚起されたルサンチマンによって駆動されているものなのかを見極めることが重要です。

②に関しては、ルサンチマンの原因となっている劣等感を、努力や挑戦によって解消しようとせずに、劣等感を感じる源となっている「強い強者」を否定する価値観を持ち出すことで自己肯定する、という考え方です。

【アンガージュマン(サルトル)】

アンガージュマンとは、英語のエンゲージメントのことで、「主体的に関わることにコミットする」という意味合いになります。

現実は私たちの働きかけによって「そのような現実」になっているので、現実というのは「私の一部」であり、私は「現実の一部」なのです。

その現実を「自分ごと」として主体的に良いものにしようとする態度をアンガージュマンと言います。

つまり、私たちは世界をどのようにしたいかというビジョンをもって、毎日の生活を送るべきなのです。

【反脆弱性(タレブ)】

反脆弱性とは、「外乱や圧力によって、かえってパフォーマンスが高まる性質」のことです。

たとえば絶食や運動といった「負荷」「圧力」をかけることでかえって私たちは健康になれることも、反脆弱なシステムといえます。

不確実性の高い社会では、一見すると「頑強」に見えるシステムが、実は大変脆弱であったことが明らかになりつつあります。

【未来予測(アラン・ケイ)】

未来の世界の景色は、いまこの瞬間から未来までのあいだにおこなわれる人々の営みによって決定されます。

つまり、「未来はどうなりますか?」という問いではなく、「未来はどうしたいか?」という問いであるべきなのです。

未来を予測する最善の方法は、それを発明することなのです。


本書ではこのほかに、エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」や、マズローの「自己実現的人間」、マキャベリの「マキャベリズム」やアダム・スミスの「神の見えざる手」、フーコーの「パノプティコン」などの解説も載っています。

もし本書を気に入っていただけましたら、ぜひ手に取って読んでみることをオススメします。

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この記事を書いた人

普段はOLやってます。仕事が楽しすぎて鳥になりそう。
週末は物書きしてます。新刊『ほっこりしたい人のための 週末、日本文化』アマゾンで購入可能です。
「暮らしに教養の深みと愉しみを」をモットーに、記事を執筆しています。

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