長山洋子の「じょんから女節」って、革命だったんじゃないかな。ピアソラの「リベルタンゴ」と同じ匂いがする。でも、それだけじゃない。

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あなたは「梅は咲いたか」を聴いたことがありますか?

はいみなさんこんにちは。

あなたは、「梅は咲いたか」という曲を聴いたことがありますか?

または、「勧進帳」を聴いたことはありますか?

「梅は咲いたか」「さのさ」「かっぽれ」などの歌は、「端唄」というジャンルに該当します。

一方、「勧進帳」「娘道成寺」「鷺娘」などの歌は、「長唄」というジャンルに該当します。

どちらも日本の伝統音楽です。

一度ユーチューブなどで聴いてみてください。

聴いてみて、あなたはどんな感想を持ちましたか?

「日本の伝統音楽ってこんな感じなのか」と思いましたでしょうか。

はたまた、「明日もあさっても・・・毎日聴こうとは思わないかもな」と思った方もいらっしゃるかもしれません。

きれいごとなしで大丈夫です。

日本の伝統音楽を、日常的に聴く音楽として選ぶ人口は多くありません。

長唄、端唄の歴史

16世紀半ばに琉球から本土にもたらされた三線(さんしん)が三味線に改良され、日本国内でメジャーとなっていきました。

江戸時代には鎖国の影響もあり、日本独自の音楽が育まれていきました。

当時は様々な音楽が作曲されていましたが、次第に歌舞伎専用の音楽としての作品が作曲されるようになります。

それが「長唄」の始まりです。

端唄も、江戸時代に成立した三味線音楽のひとつです。

特定の形式をもたず、短編の楽曲で成り立ちます。

アルゼンチンのタンゴと、アストル・ピアソラの「リベルタンゴ」

19世紀の終わり近く、南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの酒場で、ギターやフルート、ヴァイオリンが陽気に奏でるリズミカルな調べに乗せて、人々が踊る文化が生まれました。これが、タンゴの始まりです。

時代はくだり、20世紀のブエノスアイレスでアストル・ピアソラは生まれました。

そうです、「リベルタンゴ」の作曲者です。

ピアソラは元々タンゴに親しんでいましたが、クラシック音楽も学ぼうとパリに留学しました。

そののちブエノスアイレスに帰国し、踊るための伴奏としてのタンゴではなく、聴くためのタンゴを作曲していこうと決意します。

そしてピアソラは様々なタンゴを作曲しますが、それまでのタンゴとのあまりの違いに聴衆は猛反発します。

通行人からの罵声や、タクシーの乗車拒否などがあったそうです。

しかしそれでもめげなかったピアソラは1970年、若者たちに人気のロックを自分のタンゴに取り入れ、「リベルタンゴ」を作り上げました。

現在「リベルタンゴ」は、たくさんのアーティストに演奏され、たくさんアレンジバージョンが生まれています。

長山洋子さんの「じょんから女節」

「じょんから女節」は、2003年に発売された、歌手である長山洋子さんの曲です。

放浪する津軽三味線奏者の女性を歌っています。

一度ユーチューブで聴いてみてください。ものすごくカッコイイです。

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この記事を書いた人

寒山庵の店主、山本和華子と申します。
ライターとして活動しております。
得意分野は日本文化・京都観光・クラシック音楽・建築意匠・アートキュレーションです。
音声配信始めました→https://stand.fm/channels/642d82ec9afdfc28ca2ec7bf

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