【3月】 二十四節気・七十二候・行事 お茶席のお菓子と茶花

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二十四節気・七十二候とは?

二十四節気(にじゅうしせっき)とは、一年を春夏秋冬に分け、さらにそれぞれ6つに分けた暦のしくみです。一年を24の期間に分け、それぞれの節目に名前をつけて季節の移ろいを表現しています。

「立春」や「雨水」などの名称は、自然界の変化や農耕の目安などを表しており、古来より日本社会において重要な指標でした。

現在でも、年中行事や時候の挨拶など、様々なシーンで使われています。

七十二候(しちじゅうにこう)とは、二十四節気をさらに細分化(二十四節気の一節を3つに分ける)し、時候の移り変わりを表わしています。

3月の二十四節気「啓蟄」

啓蟄(けいちつ) 3/5~3/19頃

地中で冬眠していた虫や蛇が目覚める頃

春の陽気によって雪が溶けると、大量の水が川に流れ込み、水かさが一気に増えます。

この雪解け水のことを「桃花水(とうかすい)」と言います。

またこの頃が旬のニシンは「春告げ魚」と呼ばれます。

3/1~3/14に、奈良県の東大寺の二月堂で、お水取りという修二会が行われます。これは、国家の平穏を祈祷する法会です。

東大寺で行われるお水取り(山本和華子撮影)

この時期のお茶席で出されるお菓子は、引千切(ひちぎり)です。

形があこや貝に似ていることから、「あこや餅」とも呼ばれています。

引千切

この時期に生けられる茶花に、桃や木瓜(ぼけ)、菜の花などがあります。

木瓜
菜の花

立春の間にある七十二候

3/5~3/10頃 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく) 多くの生き物が目覚め、地中から出て陽の光を浴びようとしています。

3/11~3/15頃 桃始笑(ももはじめてさく) 古来より、中国では桃は邪気を払う木とされていました。日本では、奈良時代で「春の花」といえば桃の花を指していました。

3/16~3/20頃 菜虫化蝶(なむしちょうとなる) 蝶は春の季語です。蝶は別名「夢見鳥(ゆめみどり)」というのですが、これは東洋思想の荘子の「胡蝶の夢」の逸話に由来しています。

3月の二十四節気「春分」

春分 3/20~4/3頃

この時期は、昼と夜の長さがほぼ等しくなります。

春分を中日としてその前後3日ずつの7日間が春の彼岸です。

この間にお寺やお墓にお参りし、ぼた餅をお供えして先祖供養をします。

ぼた餅

この時期の鯛は特に「桜鯛」と呼ばれています。

桜鯛(イラスト)

春分の間にある七十二候

3/20~3/24頃 雀始巣(すずめはじめてすくう) 雀の鳴き声が聞こえ、口に枝葉をくわえて巣を作っている様子がうかがえます。

3/25~3/29頃 桜始開(さくらはじめてひらく) この時期になるとようやく、春の風物詩である花見が始まります。

3/30~4/3頃 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす) 桜の盛りを終えると、寒冷前線の通過により雷が起こりやすくなります。この時期の雷は田植え前の、恵みの雨を呼ぶ兆しとしての一面があります。

3月の行事 ひな祭り

上巳(じょうし)の節句の3月3日には蛤のお吸い物を食べます。

蛤のお吸い物

蛤は対のもの以外は貝がかみ合わないことから貞節に喩えられ、ひな節句に用いられました。

上巳の節句は、「五節句」と呼ばれる年中行事のひとつです。

五節句は、季節の節目にあたる日を選び、体調や運の乱れを整えるために設けられました。

執筆者:山本和華子

写真提供 写真ac https://www.photo-ac.com

イラスト提供 イラストac https://www.ac-illust.com

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