ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンはドイツの作曲家です。
彼の作品は古典派音楽の集大成かつロマン派音楽の先駆とされ、後世の音楽家たちに多大な影響を与えました。
ベートーヴェンの初期の作品は、モーツァルトやハイドンの影響を受けた、非常に明るい作風でした。
全盛期では難聴の進行によって、彼が自分の命を絶つことまで考えた1802年以降、作風は変化していきます。
この時期で彼は、自分だけの個性を築き上げていきました。
晩年の彼の作品には、堂々とした風格が築かれます。晩年の代表作には「ミサ・ソレムニス」や「交響曲第九番」などがあります。
この時期のベートーヴェンは、さらに自分だけの作風を確立し、高みを目指していきました。
交響曲第6番「田園」
この曲は1808年に完成されました。
この時期のベートーヴェンは非常にアクティブに創作活動をしています。
この曲は、牧歌的で明るい曲調を持っています。
通常、各楽章の切れ目は一度音楽が終始しますが、この曲は第三楽章以降ノンストップで演奏されます。
第一楽章の第1主題は牧歌的なフレーズ、第2主題は弦楽器から木管楽器へバトンタッチされます。
第二楽章では、弦楽器群が小川の流れる様子を表しています。
第三楽章は容器でユーモラスな印象を与え、第四楽章では一転、激しい雨や雷の場面を表現し、最後の第五楽章では再び穏やかな情景が表現されます。
ヴァイオリン協奏曲
この曲は1806年に作曲された、ベートーヴェン中期を代表する傑作の一つです。
メンデルスゾーンの作曲64、ブラームスの作曲77の作品とともに、「三大ヴァイオリン協奏曲」とも称されます。
曲調は穏やかさが溢れており、幸福感に包まれるような作風です。
第一楽章は、穏やかな第1主題をオーボエが奏でます。
長い序奏に続いてカデンツァ(自由に即興的な演奏)風に、独奏ヴァイオリンが気高くそして美しく演奏されます。
第二楽章は安らかな雰囲気に満ちた演奏で、第三楽章は快活で生きいきとした演奏です。
執筆者:山本和華子