はいみなさんこんにちは。
今日はオーボエ奏者である池田昭子さんの『アダージョ』をご紹介していきたいと思います。
いやはや、本当に豊かで贅沢な時間でした。
ホントにもう、ありあまるオーボエ愛。
カッチーニのアヴェ・マリア
ジュリオ・カッチーニは、イタリア・ルネサンス末期からバロック初期にかけて活躍した作曲家です。
しかし今日では、この作品の真の作曲者は、旧ソ連の作曲家、ウラディミール・ヴァヴィロフだとされています。
憂いさを秘めた、甘く美しいメロディです。
あの激動の旧ソ連のイメージとは全く異なる、優美なたたずまいをした作品です。
ヴァヴィロフはどんな気持ちでこの作品を世に送り出したのでしょうか。
オンブラ・マイ・フ
チェンバロとチェロの演奏をベースにオーボエの音色が優しく豊かに歌い上げる、なんとも優雅で贅沢な作品。
「オンブラ・マイ・フ」は、バロック時代の作曲家であるヘンデルが作曲したオペラ、「セルセ」の第1幕冒頭アリアです。
この歌の歌詞の日本語訳は、「かつて、これほどまでに愛しく、優しく、心地の良い木々の陰はなかった」というものです。
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ヴォカリーズ
ロマン派のロシア人作曲家、ラフマニノフによる作品です。
ヴォカリーズとは、歌詞を伴わない発声練習や歌唱法のこと。
陰鬱な旋律から始まり、ロシアの広大な土地と、肌に痛みを感じるほどの寒さと、
どんよりとした曇り空を彷彿とさせる旋律です。
終始凍てつく荒涼な情景を描き続ける、繊細な作品です。
歌の翼に
ドイツのロマン派の詩人、ハインリヒ・ハイネの詩をベースに、ドイツ・ロマン派の作曲家であるメンデルスゾーンが作曲した歌曲として知られています。
詩の内容は、まるでボブ・ディランの曲「I’ll be your baby tonight」の歌詞のような、
幸せにつつまれた言葉が散りばめられています。
メンデルスゾーンならではの、上品で気品のある作品となっています。
5つのディヴェルティメント第2番より ロンド
ウィーン古典派のモーツァルトは、数多くのディヴェルティメントを作曲しましたが、
「5つのディヴェルティメント」というタイトルで知られるこの曲は、とくに多くの人々に親しまれています。
明るく軽やか、平和で和やかな作品です。
執筆者:山本和華子
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