【世界のお酒】薬草酒シャルトリューズ、魔女のお酒、ワイン、カルヴァドス、蜂蜜酒、英国海軍ゆかりのウィスキー、クラフトジンのパイオニア、日本酒、貴腐ワイン

私は20代のとき、祇園でホステスをしていました。

当時、お客様やクラブのママに、たくさんのバーへ連れて行っていただきました。

祇園には町家建築をリノベーションしてつくられたバーも多く、

風情ある街でホステスとして働かせていただけたことに感謝するとともに、誇りにも思っています。

お酒というのは、世界の歴史が凝縮しています。

お酒は古来より、神々に捧げられたり、薬として飲まれたり、お祭りで人々が楽しむために飲まれてきました。

今回は、その「お酒」に焦点をあてて、記事を書いていこうと思います。

目次

植物の霊薬 シャルトリューズ・エリキシル・ヴェジタル

シャルトリューズ。

カルトジオ会というカトリックの修道会に伝えられた、薬草系リキュールの銘酒です。

エリクサーの一種です。

エリクサーとは錬金術で、飲めば不老不死となることができると伝えられる霊薬、万能薬を言います。

伝承によると1605年にフランス王アンリ4世の愛妾、ガブリエル・デストレの兄であるフランソワ・デストレが、

カルトジオ会の修道院に伝えたと言われているそうです。

グランド・シャルトルーズに伝わったのは1735年で、やがて修道士が薬用として売り歩くようになったそうです。

私はその中でも、エリクシル・ヴェジェタルという、

植物の霊薬という意味を持つ、原初の製法に近い処方で作られるものをいただきました。

約130種の薬草、香草、花を原料として用いています。

角砂糖に数滴たらしていただきました。

ピュリニー・モンラッシェ

ピュリニー・モンラッシェは、世界最高峰の白ワインの一つと称されています。

ピュリニー・モンラッシェという地域は、フランスのブルゴーニュの中心地、

質の高い白ワインを多く産出する「コート・ド・ボーヌ」に位置しています。

ちなみに南はシャサーニュ・モンラッシェという地域です。

ピュリニー・モンラッシェは、シュッとした、冬の夜の緊張感のような、引き締まった味でした。

ロイヤルサルート 21年

ロイヤルサルート21年は1953年6月、現英国女王エリザベス2世の戴冠式を祝してつくられた、

特別なウイスキーなのだそうです。

「ロイヤルサルート」とは、英国海軍が、王室に敬意を表して撃ち鳴らす皇礼砲のことだそうです。

この時に空砲を21回鳴らすことから、シーバスブラザーズ社では、熟成年数『21』にこだわったそうです。

ちなみにシーバスブラザーズ社とは、世界中で親しまれているウィスキー、シーバスリーガルを造っている老舗です。

陶器製のボトルは、熟練した職人の手によるものだそうです。

陶器の色は、エリザベス2世の王冠の宝石の数々を象徴しています。

陶器の色は青以外に、ルビー、緑があります。

蜂蜜酒 ヤドヴィガ

蜂蜜酒、ヤドヴィガは、甘さもほのかで、とても飲みやすく美味しかったです。

ヤドヴィガはポーランドのお酒です。

蜂蜜酒は「ミード」と言われるのですが、ミードの歴史はワインやビールのそれをり古いそうで、1400年前から存在するそうです。

ルモルトン1970

ルモルトン・ヴュー・カルヴァドス。

カルヴァドスとは、フランスのノルマンディー地方で造られる、アップルブランデーです。

ルモルトン家が造るカルヴァドスには、洋ナシが30%以上と贅沢に使われています。

伝統的な製法で丁寧に造られたルモルトンのカルヴァドスは、

ヨーロッパの高級レストランやホテルには必ずオンリストされており、

カルヴァドス最高級品としての地位を確立しています。

クール・ド・リヨン

クール・ド・リヨンも、カルヴァドスの一つです。

クール・ド・リヨンは「ペイ・ドージュ」という、

ごく限られた場所でしか栽培されてないリンゴを用いているそうです。

ちなみにクール・ド・リヨンとは、ライオン・ハート、「獅子の心」という意味なのだそうです。

ポム・ド・イヴ

カルヴァドスの一つであるポム・ド・イヴは、フランスのノルマンディー地方で造られています。

造り方は、リンゴの実が小さいときに、枝ごとボトルの中に差し込み、ボトルの中で実を育てるのです。

実が大きくなったときに枝から切り離し、ボトルにアルコール度数60%のカルヴァドスを入れて一ヶ月。

とても手間がかかっているそうです。

シャトー・モンブスケ

モンブスケは、サンテミリオンの畑から採れるブドウを使って作られる赤ワインです。

サンテミリオン は、フランスのボルドーにあり、歴史地区は周辺の7つのコミューンの景観とともに、

「サン=テミリオン地域」の名でユネスコの世界遺産に登録されています。

ここのワインの味は、中世に盛んになった、

サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の途上に立ち寄った旅人たちの間で評判となり、

優れたワインのひとつとして知られるようになったそうです。

ブドウ種は、メルロー60%、カベルネ・フラン30%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%です。

ヘンドリックス

ヘンドリックスとは、スコットランド産のクラフトジンです。

クラフトジンの中でも、パイオニア的存在として親しまれています。

ヘンドリックスは、11種類のボタニカルと、バラときゅうりのエキスが使用されています。

ジンの中でも、とりわけ華やかでフローラルな香りなのが特徴です。

日本酒「黒龍」

黒龍は、大吟醸の先駆けとして全国に名を馳せる日本酒です。

仕込み水に使われるのは九頭竜川の伏流水で、黒龍の軽く柔らかな口当たりの原点となっています。

黒龍酒造は1804年創業の、福井県の老舗酒蔵です。

貴腐ワイン カステルノー・ド・スデュイロー

貴腐ワインとは、「貴腐菌」と呼ばれる特殊な菌が付着した、

糖度が極めて高いブドウからつくられる白ワインです。

貴腐ワインは、濃厚な甘さと芳醇な香りが特徴です。

スデュイローは、ソーテルヌ最高峰のシャトーとして名を馳せています。

ソーテルヌというのはフランスの貴腐ワインの一つで、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイと並んで世界三大貴腐ワインと称されます。

執筆者:山本和華子

【参考文献】

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