はいみなさんこんにちは。
私は、幸せになりたいです。
日本ってあんまり幸福度高くないと思うんですよ、ぶっちゃけ。
なんでだろうと思って色々調べたんですが、理由は多数ありますね。
今回はその中でも、法律、民法、特に「幸福追求権」について紐解いていこうと思います。
フランス民法とプロイセン民法の違い
まず、日本の現在の民法はプロイセン民法から学んだことは、みなさんもご存知だと思います。
幸福追求権を保障しているフランス民法とプロイセン民法の違いについてみていきましょう。
●フランス民法は、ナポレオン時代にナポレオン法典(コード・ナポレオン)から歴史が始まる。これは、フランス革命後のフランスにおける法の統一を目指したもので、フランス法体系の中核となっている
●プロイセン民法は、契約法において個別の契約の条件や要素を強調する
●フランス民法は、契約の自由と公平さを重視し、契約の解釈においては当事者の意図を重視する傾向がある
●プロイセン民法は、財産権について包括的に規定している
●フランス民法は個人の権利と自由を重視し、個人が自己の幸福を追求する権利を保障している。この概念は、フランス革命の理念に基づいている。幸福追求権は、人権宣言の一部として位置づけられている
ペリー来航の頃のドイツ事情
さてさてさて。
プロイセン民法のウリが契約と財産権で、フランス民法のウリが権利・自由・幸福追求であることがわかりました。
日本が急いで民法を独自に作りたかった理由は、まさにペリー来航がきっかけです。
ペリー来航がきっかけで不平等条約が締結されてしまったからです。
どうにかして不平等条約を撤廃したい。
当時はそりゃあ、幸福追求より不平等条約撤廃の方が優先順位は上なわけです。
その頃、実は、日本にとってドイツは輝かしく見えていたのです。
どういうことかと言いますと、当時プロイセンは、普仏戦争(プロイセン対フランス)において勝利したことで強大なドイツ帝国を成立するまでに成長したのです。
不平等条約に悩まされていた当時の日本にとって、当時のドイツは憧れの成功事例に見えたのでしょう。
日本の民法制定の歴史
1854年、江戸幕府はペリーと日米和親条約を締結し、1858年、日米通商条約を締結しました。
その後日本は、アメリカを始め諸外国からの不平等条約に悩まされることになります。
日本政府は、不平等条約の改正のために、民法典の制定に動き出しました。
お雇い外国人としてフランスの法学者であるボアソナードが日本に招かれました。
そしてボアソナードは、旧民法を起草しました。
しかし、ボアソナードの旧民法の反対派の登場により民法典論争が起きました。
特に家族法の部分が日本の家父長制度に合致しないとして、批判がされました。
これをよく表している言葉に、「民法出でて忠孝滅ぶ」があります。
1898年、現行民法が施行されました。
民法典作成には、ドイツ民法の影響を受けることとなりました。
「民法出でて忠孝滅ぶ」の本音と建前
「民法出でて忠孝滅ぶ」という言葉はつまり、
新しい民法という概念が出来ちゃったら、今まで日本が大切にしてきた忠孝(儒教)の教えが滅びてしまうよ、
という意味なのですが、これには本音と建前が含まれていると私は考えています。
つまーり、
忠孝=家父長制度=財産権
旧民法が採用されると、それまで家父長制度で財産の旨い汁を吸える権利のある嫡男の取り分が少なくなる、というおそれがあったわけですね。
そこでキラキラ輝くのが、まさにプロイセン民法の財産権の包括的な規定なわけです。
要するに、家父長制度で旨い汁を吸える立場の人物が、どうしてもプロイセン民法の財産法を採用したかった、という側面もあるのでしょう。
これからの民法
最近の都会の子って、家父長制度とか、「家督を継ぐ」とか、そういう概念を知らない子、多いみたいですね。
私は平成生まれですが、田舎育ちなので、長男が可愛がられる文化は良く知っています。
しかし最近はどうでしょう。家父長制度の旨い汁より、相続税がガッポリ取られるとか、「日本では3代で財産がなくなる」とか、そういう話の方がよく聞きますよね。
はい。
家父長制度は今ではあまり旨い汁とは言えなくなりました。
また、現代の財産って、土地や墓、家督や家柄、お金や不動産、そんなものより、
どんな人と繋がれているか、どれだけ自分の価値観に真摯になって日々を生きているか、どれだけ自分のウェル・ビーイングのベクトルに沿って生きていけているか、そういうものを昨今では本質的な財産だとみなされることが増えました。
民法、家族法、ひっくるめて法律というものが、変わっていく必要があると私は考えています。
国家の強化、富国強兵、外交対策、国民の繁栄、色々課題はあるかと思いますが、
その中に「個人の幸福の追求」という項目があってもよいかと思います。
執筆者:山本和華子
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