はいみなさんこんにちは。
今回は、歌舞伎の演目にはどんなものがあるのかについて、ご紹介していきたいと思います。
助六
助六は豪華絢爛な遊郭を舞台に、江戸っ子の助六が奮闘するする大人気の演目です。
特別な演出も多く、歌舞伎十八番でも別格となっています。
前半の聴きどころは、助六の悪を言う意休(いきゅう)という人物に、助六の恋人である揚巻(あげまき)が言い返す、「悪態の初音」の場面です。
その話半ばで助六が登場します。河東節に合わせて蛇の目傘を優雅に扱いながら、美しく型を決めます。
暫
江戸時代からおおいにもてはやされた「暫(しばらく)」は、今日でも人気が高いです。
大声で「しばら~く」と揚幕(あげまく)の中から声が聞こえたかと思うと、花道(はなみち)から登場する権五郎の出立ちに度肝を抜かれます。
俊寛
平家討伐を謀った鹿ケ谷の談合が露見してしまい、俊寛(しゅんかん)、成経、康頼の3人は鬼界ヶ島に流されて、3年が経ったところから話が始まります。
3年が経ったとき、都からの赦免船(しゃめんせん)がその島に来ます。
その赦免船の到来に喜ぶ3人、しかし、赦免状には俊寛の名前だけがありませんでした。
最後、一人島に残される俊寛の姿が圧巻です。
諦観にいたる心の動きすべてが見所です。
対面
「対面」は、曽我兄弟と、曽我兄弟の父の敵が初めて出会う物語です。
歌舞伎の様式美が見事に凝縮されていて、見所たっぷりです。
座頭(ざがしら)、和事、荒事、敵役、立役(たちやく)、立女形(たておやま)、若女形、道化方、実事(じつごと)、平敵(ひらがたき)と役柄が網羅されています。
また、それぞれのせりふ回しや動きの特徴、さらに衣裳、隈取も含めて知ることができます。
吉野川
大判事清澄と定高は、吉野川をはさんで、親代々不和の間柄です。
しかし、大判事の息子である久我之助と、定高の娘である雛鳥は恋仲です。
その時代、蘇我入鹿(そがのいるか)という政治家が、政敵である藤原鎌足に加担する久我之助に、降参して蘇我入鹿へ出仕するよう命じます。
しかし久我之助と雛鳥は愛を貫き、その命令には従いませんでした。
雛鳥は首を討ち、久我之助は切腹します。
その親たちは二人の死を知り、若いします。
娘道成寺
桜満開の道成寺では、再興された鐘を吊る鐘供養が始まろうとしていました。
そこへ美しい白拍子がやってきて、「鐘を拝ませてほしい」と頼み込みます。
当時のお寺は女人禁制でしたが、そこにいた人々は白拍子の美しさに見惚れて拝むことを許します。
白拍子は、烏帽子をつけて舞います。すると、白拍子は鐘の中に飛び込みます。
人々は不思議に思って鐘を引き上げてみると、白拍子は恐ろしい蛇体に変身していました。
白拍子は、かつて鐘の中に隠れた恋人を、執念によって鐘ごと焼き殺してしまった清姫の亡霊でした。
江戸期のヒット・メドレーにのせ、衣裳や小道具を次々に取り換え、華やかな舞踊をたっぷりと堪能できる、女形舞踊の大曲です。
執筆者:山本和華子
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