万葉集は、7世紀前半から8世紀後半にかけて成立した、日本最古の和歌です。
約130年の間に貴族や官人、農民や大道芸人など、さまざまな身分の人々が詠んだ和歌が、
約4500首以上も収められています。
万葉集の時代は、どんな時代だったのでしょうか。
最初の画期となるのは、645年の宮廷クーデター「大化の改新」に始まる一連の政治改革です。
中大兄皇子(なかのおおえのおうじ、のちの天智天皇)を中心として進められたこの改革により、
日本は中央集権国家への道を切り開きました。

このような時代の中で、海外との公的交流が始まり、国際関係が切実になるなかで、
「日本」「天皇」の呼称が成立しました。
またこの時代では、宮廷人の宴席で、中央・地方の官僚たちが言葉を交わす際に、
歌が重要な役割を担うようになりました。
そういうわけで、万葉集には宴席歌が多いのです。
万葉集は誰が編纂し、いつ完成したのかの定説はまだありません。
ただ、大伴家持が編纂に深く関わったことは確実と言われています。
執筆者:山本和華子
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