はいみなさんこんにちは。
今日は、万葉集について記事を書いていきます。
西暦600年代後半、日本人は「今」を自覚し、人間の生が繰り返しのきかない1度きりのものだということに気付き始めます。
古墳時代までは、この世と死の世界が地続きでしたが、火葬の時代になって生と死の世界が断絶します。
「今」は繰り返せないということ、人間の生は一回きりだということに気が付いて、おのおの、めいめいの生き方が現れ、個の抒情が芽生えます。
万葉集は、この個の抒情の誕生と深く関係しています。
万葉集は、現存する日本最古の歌集です。
万葉集の時代の人々は、「言」と「事」は重なり合うものと考えていました。
このことは古代歌集としての万葉集の一面をよく物語っています。
万葉集に収められている歌が作られたのは、飛鳥時代の629年から、奈良時代の759年にいたる、130年間です。
万葉集の時代は、どんな時代だったのか
最初の画期となるのは645年の宮廷クーデター「大化の改新」に始まる一連の政治改革です。
中大兄皇子(のちの天智天皇)を中心として進められたこの改革は、中央集権国家への道を切り開きました。
このような時代の中で、海外との公的交流が始まり、国際関係が切実になるなかで、「日本」「天皇」の呼称が成立しました。
宮廷人の宴席で、中央・地方の官僚たちが言葉を交わす際に、歌が重要な役割を担うようになりました。
そういうわけで、万葉集には宴席歌が多いです。
万葉集は誰が編纂し、いつ完成したのかの定説はまだありません。
ただ、大伴家持が編纂に深く関わったことは確実です。
執筆者:山本和華子
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