タイの歴史
7世紀~11世紀にかけて、タイ中央部ではモン族によるドヴァーラヴァティ文化が形成されました。
この文化は、インド文化の影響を強く受けながらも、独自の特徴を持つ都市国家として発展しました。
この時期、上座部仏教が広範囲に広がり、タイの精神文化の基盤を形成しました。

ドヴァーラヴァティ文化の経済基盤は交易にありました。
この時期、タイは東南アジアの主要な交易ルートの一部を構成し、中国、インド、中東地域との間で活発な交易が行われました。
11世紀から13世紀にかけて、タイ地域はクメール王朝の影響下に入りました。
クメール王朝はアンコールを中心に、東南アジア一帯を支配しました。
この時期、クメール王朝はアンコールを中心に、東南アジア一帯を支配しました。

13世紀頃から、タイ族の移動と台頭が始まります。
タイ族の中でも、北部山岳地帯に拠点を築いたグループは、後にスコータイ王朝を建国しました。
この時代のタイ地域は、クメール文化とタイ文化が融合した新たな時代を迎えることになります。
スコータイ王朝の時代に、タイ文字が発明されました。
タイ文字の発明により、歴史的記録や宗教文書の保存が可能となり、タイ文化の発展に大きく寄与しました。
また、スコータイ王朝では上座部仏教を国家の中心に据え、仏教美術や建築が飛躍的に発展しました。
14世紀後半、アユタヤ王朝が台頭します。アユタヤは上座部仏教を国家宗教として採用しました。
アユタヤはスコータイの仏教文化や政治制度を継承し、タイ文化の連続性が保たれました。
アユタヤは軍事力と外交力を駆使し、東南アジアの強大な王国として知られるようになりました。
アユタヤ王朝は15世紀~16世紀にかけて最盛期を迎えますが、ビルマ軍の攻撃により滅亡しました。
その後タイは再統一され、万国を首都と定められました。
タイは東南アジアの中でもいち早く近代化改革が進められ、東南アジアで唯一独立国家を維持しました。
20世紀初頭、タイは絶対王政から立憲君主制へ移行しました。
タイの政治
タイは立憲君主制の国で、元首は国王です。
2016年に故人となったプミポン国王は、軍部によるクーデターの場面で調整役を務めるなど、君主として慕われていました。
現在、行政のトップは首相ですが、超法規的な軍事クーデターによる軍事政権がかわるがわる誕生する状況で、国は揺れています。
タクシン・チナワット元首相は、地方の農村で人気が高く、2001年に首相に就任して以来、強い人気を誇りました。
タイは議院内閣制でありながら、クーデターが頻繁に起こるなど、民主主義とも言い切れないシステムです。
タイの主要産業
1、観光業
タイは、年間数千万人が訪れる、世界トップクラスの観光国です。
仏教寺院、ビーチリゾート、世界遺産、食文化など多彩です。
2、製造業
タイは製造業の中でも自動車産業が特に強いです。
日本企業の工場も多く進出しています。
3、農業
米、ゴム、キャッサバ、果物などを輸出しています。
タイ料理 トムヤムクン、ガパオライス、パッタイ
【トムヤムクン】

トムヤムクンは、中国のふかひれスープ、フランスのブイヤベース、ロシアのボルシチとともに、世界四大スープのひとつにも数えられています。

唐辛子の辛さ、レモングラスの爽やかさ、酸っぱさが混在したパンチの利いた味わいが特徴です。
【ガパオライス】

ガパオは、鶏肉や野菜をバジルと炒めた人気料理です。
日本ではごはんとともにワンプレートで盛り付けて提供されることが多いです。
鶏肉の代わりに、エビやイカを使ったシーフードガパオもよく見かけます。
【パッタイ】

パッタイは、米を原料として作られた麺を、エビやにんにく、野菜と炒め、ナンプラーで甘辛く味付けしたタイ版の焼きそばです。
タマリンドという、酸味のあるフルーツの果肉を使う味付けが特徴です。

タイの世界遺産 アユタヤと周辺の歴史地区

「平和な都」を意味するアユタヤは、14世紀半ばに開かれたアユタヤ朝の都として、400年間にわたり繁栄した都市です。
当時のアユタヤは、交易で栄えた国際都市でした。
しかし、その後のビルマ軍の徹底的な破壊や略奪により、王宮はわずかに土台を残すのみとなっています。
タイの伝統工芸品 セラドン焼き、ベンジャロン焼き
【セラドン焼き】

セラドン焼きは、元々スコータイ王朝時代から始まった青磁の焼き物が始まりです。
その後、セラドン焼きの窯は、北部のチェンマイに移りました。
【ベンジャロン焼き】

ベンジャロン焼きは、ゴージャスな装飾が特徴です。
アユタヤ王朝時代の16〜17世紀に、中国から色鮮やかな絵具を焼き付ける技法が伝えられたことが始まりです。
執筆者:山本和華子
写真提供:写真ac https://www.photo-ac.com
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