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日本酒のおすすめ銘柄と種類をわかりやすく解説

目次

日本酒の種類

純米酒・・・水と米と米麹だけでつくった清酒。シンプルな原料で作られているので、お米の旨味や風味をしっかりと味わうことができます。

本醸造酒・・・水、米、米麹に加え、醸造アルコールが使用されている清酒のことです。醸造アルコールとは、主にサトウキビを原料として発酵させた純度の高いアルコールのことです。

純米大吟醸酒・・・精米歩合が50%以下の、極限まで磨かれたお米を使用します。

純米吟醸酒・・・精米歩合が60%以下のお酒を言います。

十四代

十四代は、山形県の高木酒造が造る日本酒です。十四代は入手の難しさから、「幻の日本酒」とも呼ばれています。

 十四代が誕生したのは、平成に移ってからのことです。フルーティーな香りの十四代は一躍人気銘柄となりました。

 十四代を造る高木酒造は、1615年創業の老舗酒蔵。地元では古くから「朝日鷹(あさひたか)」という日本酒の醸造元としても知られています。

 十四代のなかでも最高ランクにあたる銘柄に、「龍泉」があります。

高級酒米「山田錦」を35%まで磨き上げ限界低温発酵させた後、酒袋かこぼれる雫を一滴ずつ集め氷温貯蔵熟成させた純米大吟醸です。

伯楽星

 伯楽星(はくらくせい)は、究極の食中酒として知られる日本酒です。

 伯楽星は、宮城県の新澤(にいざわ)醸造店が造る日本酒です。

 新澤醸造店は、「食事をよりおいしく感じさせる酒」を目指し、2002年、伯楽星が誕生しました。

 伯楽星は2010年、2014年FIFAワールドカップの公式酒として採用され、世界でも高く評価されている日本酒です。

 「伯楽」とは、中国周代を生きた名馬を見分ける力に長けた人物のことです。「逸材を見出す眼力の重要性」を説く言葉です。

 伯楽星には、「消費者に品質を見抜いていただこう」という蔵人たちの熱い想いが込められています。

「伯楽星 純米大吟醸 ひかり」は、伯楽星シリーズの最高峰です。輝かしい光をイメージし、「ひかり」と名付けられました。

羽根屋

羽根屋は、1916年創業の老舗酒蔵、富美菊(ふみぎく)酒造が造る、限定製造の特別酒です。

 その味わいは著名人にもファンが多く、志村けんさんは羽根屋を愛飲していました。

 富山県産の酒米「富の香(とみのかおり)」を使って造った「羽根屋 純米吟醸 富の香」が、フランスの日本酒品評会「Kura Master 2018」プラチナ賞を受賞しました。

 そして以降6年連続でプラチナ賞を受賞しています。

「羽根屋純米吟醸 CLASSIC」は、富美菊酒造の幻のレシピで造られた温故知新の一本です。

「羽根屋 大吟醸 袋吊り斗瓶囲い」は、立山の伏流水で仕込んだ最高峰の大吟醸です。

八海山

八海山は、新潟県を代表する淡麗辛口の味わいが人気の日本酒です。

 八海山を造る八海醸造は、美しい自然あふれる新潟県の南魚沼にある酒蔵です。

 「八海山」の名前は、霊峰・八海山に由来すると言われています。

 霊峰から流れる伏流水で仕込まれた八海山は、淡麗でありながらも尖ったところの無い、きれいな味わいの日本酒に仕上げられています。

「八海山 純米大吟醸 浩和蔵(こうわぐら) 仕込25%」は、八海山の中でも、めったにお目にかかれない入手困難なプレミアム日本酒です。

黒龍

黒龍は、大吟醸の先駆けとして全国に名を馳せるお酒です。

仕込み水に使われるのは、九頭竜川の伏流水で、黒龍の軽く柔らかな口当たりの原点となっています。

黒龍酒造は1804年創業の、福井県の老舗酒蔵です。

「黒龍 大吟醸」は、低温でじっくりと仕込む「大吟醸」の代表格とおも言える銘柄です。吟醸香のフルーティーな香りと、すっきりとした飲み口が楽しめます。

「黒龍 石田屋」の「石田屋」とは、黒龍酒造の創業時の屋号です。毎年11月頃に限定販売される特別な日本酒です。

「黒龍 二左衛門」の「二左衛門」とは、創業者「石田屋 二左衛門」の名前から来ています。蔵独自の方法で熟成させたお酒です。

而今

而今(じこん)は、三重県にある木屋正(きやしょう)酒造が造る日本酒です。

木屋正酒造は1818年に創業された、三重県を代表する酒蔵です。

「而今」とは禅の言葉で、「今のこの瞬間を大切に生きる、今日この一瞬を生ききる」という意味です。

「而今 純米大吟醸」は、而今ならではのフルーティーで品のある後味の甘味と程よい酸味があります。

新政

 新政(あらまさ)酒造は、1852年に秋田県に創業した蔵元です。

 5代目となる佐藤卯兵衛は、蔵で誕生した酵母の抽出を成功させました。現在は「K6号酵母」と呼ばれており、日本に現存する最古のきょうかい酵母として知られています。

 「新政」の名は、明治維新を迎え政府が打ち出した大綱「新政厚徳(しんせいこうとく)」に由来すると言われています。「厚き徳をもって新しい政(まつりごと)をなす」という意味をもつ言葉の発案者は、西郷隆盛です。

「新政 No.6」は、新政唯一の定番生酒。ワインボトルを思わせるNo.6は、味わいもフルーティーで軽やかです。

「新政 PRIVATE LAB」は、一般的な日本酒の製法にこだわらない新政の革新的な体制を体現したお酒です。

ラベルには風水の象徴である神がデザインされています。

奥の松

福島県にある奥の松酒造で造られる奥の松の歴史は1716年までさかのぼり、油や味噌、醤油、酒を造る「油屋酒造店」に行き着きます。

1974年に新設された「奥の松 八千代蔵」は安達太良山のふもとにあり、酒造りにはその天然の雪解け水を使用しています。

奥の松のラベルにも奥の松酒造の思いが込められていて、職人の手によって一枚一枚手漉きされた和紙を使用しています。また、題字は草月流の家元や書道家が手掛けています。

「奥の松 大吟醸雫酒 十八代伊兵衛」は、全国新種鑑評会で、10年以上金賞を受賞しています。

甘口でありながら、程よいまろやかさが広がります。 「奥の松 大吟醸(桜ラベル)」は、大吟醸ながら、おとなしめの香りの日本酒です。目を引く桜ラベルが特徴的です。

久保田

久保田の酒造元は、新潟県長岡市の朝日酒造です。創業は1830年の老舗酒造です。

「久保田 萬寿(純米大吟醸)」は、久保田のなかでも最高峰との呼び声が高い銘柄です。上質なワインを思わせるフルーティーな香りがあります。

「久保田 千寿(吟醸酒)」は、1985年に発売された久保田の元祖といえる存在です。冷酒で飲めばキレを楽しむことができ、熱燗なら、まろやかなコクを味わうことができます。幅広い飲み方ができる銘柄です。

「久保田 雪峰(純米大吟醸)」は、伝統製法「山廃仕込み」で造られている、7月に限定出荷される1本です。

李白

李白酒造は、創業1882年島根県松江の城下町に創業した酒蔵です。

 1991年、西武百貨店が香港へ初の海外出店したことをきっかけに、海外輸出を積極的に開始したこともあり、李白は国内のみならず世界でもその名を知られています。

 「李白」の名は、中国の詩人の名に由来しています。李白は、酒を飲んで詩を書いたと言われています。

「李白 大吟醸 月下獨酌(げっかどくしゃく)」は、高級酒米である山田錦を38%まで磨き上げ、低温長期発酵させたお酒です。

「李白 純米吟醸 WANDERING POET」の「Wondering poet」とは、放浪詩人のことです。李白を連想させる名前がつけられたこのお酒は、世界各国で愛飲されています。

宗玄

 宗玄酒造は、石川県の奥能登で上質な日本酒を造ってきた酒造の一つです。

 宗玄酒造は1768年の創業で、能登の杜氏発祥の酒蔵と言われています。

「宗玄 純米酒 Samurai Prince」は、宗玄創業250年を記念して造られました。

先祖武将が使用した剣先のシンボル「剣山」を採用し、能登杜氏の匠、文化、歴史の継承蔵としての立場を、クラシックなデザインのラベルに表現しました。

加茂鶴

 賀茂鶴酒造の創業は1918年です。「賀茂鶴」の名前の由来は、「醸す」の「かも」に旧地名の「賀茂」をあて、縁起のよい鳥である「鶴」をあわせたものです。

 賀茂鶴歴代の杜氏が目指してきたのが「甘辛の中庸」です。甘すぎず辛すぎず、それでいて旨味のある調和のとれた日本酒を造り続けています。

 1900年にはフランスのパリで開催された万国博覧会に賀茂鶴が展示され、名誉大賞を受賞しています。

「双鶴 賀茂鶴(大吟醸)」の酒米には、自家精米した最高級の山田錦を100時間かけて32%まで磨き上げたものが使用されています。澄んだフルーティーな香りが漂い、その味わいには深みが感じられます。

天吹

 天吹(あまぶき)酒造の創業は1688年で、蔵の建物自体が国の有形文化財に登録されています。

 天吹の大きな特徴は、東京農業大学の中田久保教授が生み出した「花酵母」が、仕込みに使われていることです。

 花酵母は、自然の花々から純粋分離した酵母です。

 近年は、フランスで開催された日本酒コンクール「Kura Master2018」や、イギリスのロンドンで開催された「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2019」といった海外の品評会でも、高く評価されています。このように天吹は、日本のみならず世界でも認められている日本酒ブランドのひとつとなっています。

「天吹 純米大吟醸 中汲み(純米大吟醸)」は、蔵元最高級の一本です。アベリア酵母を使用して、気品あふれる繊細な味わいを実現しています。

英勲

英勲は、齊藤酒造が造る日本酒です。齊藤酒造は、1895年の創業。

齊藤酒造の遠祖は、1600年末に大坂・泉州よりこの地へ移住したのが始まりです。

移住したその人物の名前が井筒屋伊兵衛でした。

井筒屋伊兵衛は元々、呉服商として商いを始めていました。

「英勲」という銘柄は、1915、十代目・貞一郎が大正天皇ご即位の御大典を記念して命名したと伝えられています。

英勲 純米大吟醸 井筒屋伊兵衛 祝米三割五分磨きは、京都府最高の酒造好適米である「祝」を使用し、極限の35%まで精米して造られます。

このお酒は、米国で開催される「インターナショナルサケチャレンジ」で、2008年にゴールドを受賞ました。

口の中に広がる柔らかで豊かな味わいと、フルーティーな吟醸香が特徴です。

執筆者:山本和華子

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