チャイコフスキーの作品、「交響曲第6番<悲愴>」と「ピアノ協奏曲第1番」の魅力と特徴の解説

はいみなさんこんにちは。

みなさんはチャイコフスキーに対し、どのようなイメージを持っていますか?

彼は、19世紀に活躍した、ロマン派の作曲家です。

彼の音楽の特徴は、メロディーラインが美しいことです。

特に彼の管弦楽は、メロディーが湧き上げるように豊かです。

彼はロシア出身なのですが、ロシア民謡を愛し、ロシアの心情を持った作曲家でした。

ロシアの心情とは、まさに「ノスタルジー」につきます。

ノスタルジーは、ロシア人のアイデンティティーなのです。

チャイコフスキーは様々なジャンルで名作を残しましたが、その中でも特にバレエ音楽や交響曲、協奏曲などが知られています。

目次

交響曲第6番<悲愴>

交響曲第6番<悲愴>の導入部分では、ファゴットによる陰鬱な旋律が奏でられ、これからの悲劇を予感させるような暗い雰囲気に包まれます。

そのファゴットで始まった第1主題が、その後ヴィオラとチェロに引き継がれ、管楽器と弦楽器が主題を渡し合います。

第1楽章では、第1主題の「暗」と第2主題の「明」を対比させ、ドラマティックに展開しています。

その第2主題は、多くの音楽ファンがうっとりする美しいシーンとして有名です。

第2楽章では、ロシア風のワルツが流れます。ワルツではありますが、「悲愴」のタイトルが感じられるような、悲し気な印象を持ちます。

第3楽章は、煌びやかな雰囲気に包まれます。

第4楽章では激しく劇的に演奏されたあとに、重苦しい雰囲気の中で消えるように幕を閉じます。

ピアノ協奏曲第1番

私はこの曲を、全盲ピアニストの辻井伸行さんによる演奏で知りました。

演奏前、ピアノの鍵盤の幅というか、距離感を、手で探って把握している様子が一瞬映っているのですが、

その一瞬を見た後に演奏を聴いた筆者(山本)は思わず泣いてしまいました・・・

この曲の冒頭は、うまく伝えられませんが、随分と大きな幅の鍵盤を奏でます。

それを見事に奏でている辻井さんの姿を見ると、とんでもないほどの努力をなさってきた方なんだなと思って、

泣いてしまいました・・・

さて、曲の解説に移りましょう。

この曲のどの楽章もロシア的な印象を持ちます。力強くて叙情的、そして音楽の息が長いことも特徴です。

第1主題は、チャイコフスキーがその昔、ウクライナの修道院で耳にした盲人の歌に基づき、

第3楽章の最初の主題もやはりウクライナ民謡に基づいています。

この曲の導入部は豪快な和音と讃美歌風の旋律による主題で、「幸福なアイディア」とも呼ばれています。

この導入部は、以後再現されることはありません。

執筆者:山本和華子


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