はいみなさんこんにちは。
今日は、日本舞踊の演目についてお伝えしていきます。
越後獅子
越後獅子は長唄の演目です。長唄とは、江戸で歌舞伎舞踊の伴奏音楽として発展した、三味線音楽を指します。
新潟県の月潟(つきがた)村から出た獅子舞の大道芸は江戸でも親しまれました。
どこか地方色が漂い、心にしみる演目です。
「打つや太鼓の音(ね)も澄み渡り、角兵衛角兵衛と招かれて」と登場した角兵衛は、小さな獅子頭を頭に乗せて「石橋(しゃっきょう)」の振り事を見せます。
演目の中で緩急がうまく調和して、江戸の繁華街に地方色豊かな芸人を登場させた、その趣向が喜ばれました。
鏡獅子
鏡獅子も、長唄の演目です。
本名題(ほんなだい)は「春興鏡獅子(しゅんぎょうかがみじし)」と言います。
この演目は、今日では日本舞踊の代表作のひとつとなっています。
千代田城でお鏡曳きの当日、余興に弥生という女性が踊るところから演目が始まります。
踊り進んでいくうちに、祭壇に飾ってある手獅子を持って踊るようになります。
すると不思議なことに、その獅子の精霊が弥生の体内に入り込んでしまいます。
この演目は、能にある「石橋(しゃっきょう)」がその原点にあります。
寿式三番叟
この演目は、義太夫・長唄です。
能の「翁(おきな)」や狂言の「三番叟」は、人形芝居や歌舞伎にも、比較的早くから取り入れられていました。
はじめに千歳(せんざい)と翁が荘重に舞った後、二人の三番叟が元気よく舞います。
天下泰平、国土平穏が翁の舞のテーマです。
藤娘
藤娘は、長唄です。
元禄時代、現在の滋賀である大津のお土産品に、「大津絵」というものがありました。
その大津絵の中に、藤の花房をかたげた美しい女性の絵が混じっていました。
その大津絵の人物を、舞踊として構成して演じたのが、この藤娘です。
藤娘は、大津絵から抜け出した若い娘が、男に恋をして踊るという内容です。
執筆者:山本和華子
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