今日は、人類がなぜ絵を描き始めたのかを、認知科学の観点から解説していきたいと思います。
ホモ・サピエンスの歴史の中で、
文字を持たない文化は少なくありませんでした。
しかし、絵画や彫刻、身体装飾などの芸術を持たない文化は、ほぼ皆無でした。
目次
「ない」ものを補う

人類は、絵を描くという行為を、「足りないものを補うため」にしていたのではないでしょうか。
人類はアート以前に、狩猟技術の発達の過程で、足りないものを補う技術を身に着けたのではなかろうか。
つまり、獲物の移動経路や行動習性を理解するために、地面などに残されたわずかな手がかりから、
見えない獲物の動きの続きを読んでいくなかで、無いものをイメージする力が磨かれたのではなかろうか。
描くことそのものを楽しむ
人類はなぜ描くことを続けたのでしょうか。
それは、描くこと、それ自体が面白いからに他なりません。
描くことの面白さは、絵画という結果にあるのではなく、「描く」という過程にあります。
それは、身体的な探索の痕跡なのです。
また、描くことには社会的な動機付けも含まれます。
それは、頭の中にあったイメージを他者に伝え、共有することができるという点です。
参考文献 斉藤亜矢著『ヒトはなぜ絵を描くのか』
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