世界のお祭り ~宗教・先住民族・季節との関わり~

【ヴェネツィアのカーニバル】 イタリア、例年2~3月

リオデジャネイロ、ニースと並び、世界の3大カーニバルの一つに数えられるのが、ヴェネツィアのカーニバルです。

町中を、仮面をつけて中世のいで立ちのマスケラ(イタリア語で仮面のこと)たちが練り歩きます。

1162年、アクイレイア(地名)の総主数との抗争にヴェネツィアが勝利し、それを祝うために歌い、踊ったのがカーニバルの始まりとされています。

階級制度が厳しかった中世。人々は仮面をつけることで身分を隠し、カーニバルの期間だけは平等に楽しむことができました。

【オルーロのカーニバル】 ボリビア 例2~3月

オルーロ(地名)はかつて重要な儀式の場として栄えた町です。

17世紀に、スペイン人が土着信仰の祭りを禁止します。そして人々はキリスト教に改宗させられましたが、もともとあったパチャママ(地母神)信仰と聖母マリア信仰がうまくマッチし、創造の母をささげる祭りとして現在の形になりました。

【ナウルーズ】 中央アジア 3月21日(春分の日)

ナウルーズは、もともとゾロアスター教の新年を祝う行事が起源と言われています。

2500年以上前の古代ペルシャの時代から祝われてきたとされ、アケメネス朝ペルシアによる古代オリエント統一で、中央アジアの多くの国に伝わりました。

古代のペルシャ文化圏において、日中の長さと夜の長さが一致する春分と秋分は特に重要視されており、春分をナウルーズ、秋分をミフラガーンと呼んでいました。

【クケリ祭り】 ブルガリア 1月14日

ブルガリアの先住民によるディオニュソス神を祀った祭事が起源です。

古代ギリシャにおいてこの地がトラキア地方と呼ばれていた頃から行われていました。

羊や山羊の毛皮で仮装し、村々を歩きながら大きな鈴の音で悪霊を追い払い、春の訪れを待ちました。

【ベブチャニのカーニバル】 北マケドニア 1月13日~1月14日

ユリウス暦の新年を祝う行事がベブチャニのカーニバル。

祭りは1400年以上の歴史を持つといわれ、キリスト教以前の風習と町の守護神である聖バジルへの祈祷が合わさったものです。

仮面をつけた人々が、伝統音楽に合わせて踊りながらパレードを行います。

2日目の夕方には、身に着けていた仮面を焼いて祭りは終了します。

【ブショーヤーラシュ】 ハンガリー 2月24日~3月1日

ハンガリー南部のショカツ民族に伝わる冬の終わりの伝統行事です。

ブショーヤーラシュとは、「ブショー」の行進を意味しています。

羊の毛皮を身にまとい、恐ろしげな仮面を付けた姿がブショーです。

17世紀、ハンガリーはオスマン帝国の侵攻・支配を受けていました。

モハーチ(地名)の人々はオスマン帝国軍から難を逃れるため、町を離れ、森へ逃げ込みました。

そこに勇敢な騎士が現れ、「ブショーの恰好で大きな物音を立てながら町へ攻め入ればオスマン帝国軍は撃退できる」と伝えます。

嵐の夜に作戦を決行し、オスマン帝国軍は悪魔が襲ってきたと信じ込み退散し、モハーチの人々は無事に町を取り戻すことができました。

現在は冬を追い払う行事として開催されています。

【イワンクパーラ】 ウクライナ・ベラルーシ・ロシアなど 7月6日~7月7日

キリスト教以前のスラブ民族の伝統を守る、夏至の祭りです。

元々、スラブ民族の間では、1年で最も夜が短い夏至の日、悪霊が一晩中目を覚ましているので寝てはいけないという伝説がありました。

すべてを浄化してくれる火の周りで一晩中踊り、火を飛び越えることで悪霊から身を守ることができると考えられています。

執筆者:山本和華子

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この記事を書いた人

普段はOLやってます。仕事が楽しすぎて鳥になりそう。
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「暮らしに教養の深みと愉しみを」をモットーに、記事を執筆しています。

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