日本の書道史 ~聖徳太子、空海、秋萩帖、高野切、千利休~

<飛鳥~平安初期>

目次

聖徳太子「法華義疏(ほっけぎしょ)」

この作品は、現存する日本最古の肉筆です。

607年に始まった遣隋使・遣唐使の覇権などを通して、中国の最新モードの文字が紹介されました。

紫紙金字金光明最勝王経(ししきんじこんこうみょうさいしょうおうきょう)

この作品は、聖武天皇の勅令によって、諸国の国分寺創設とともに書写され、国分寺の塔に納入するように配布されたものです。

空海「風信帖(ふうしんじょう)」

この作品は、空海が最澄に宛てて書いた手紙の一つです。

唐風の書には見られない和風の優美さも兼ね備えています。

<平安中期・後期>

秋萩帖(あきはぎじょう)

この作品には、和歌48首が、一首を4行ずつに書写されており、巻末には王羲之の手紙が臨書されています。

ひらがなの誕生前に生まれた草仮名(そうがな)の名品です。

高野切(こうやぎれ)<第三種>

この作品は、「古今和歌集」の現存最古の写本です。

端正な字形と格調高い線質が特徴です。

本阿弥切(ほんあみぎれ)

安土桃山から江戸初期に活躍した芸術家・本阿弥光悦が愛蔵したことから、この名がついた「古今和歌集」の写本です。

<鎌倉中期~室町中期>

大燈国師「看読真詮榜(かんどくしんせんぼう)」

看読真詮榜とは、お正月に読むお経の名を列挙し、各々の僧侶が読むお経の下に自分の名前を書くものです。

大燈国師は大徳寺を開き、日本禅宗史に大きな足跡を残した僧侶です。

一休宗純「偈頌(げじゅ)」

この作品は、「とんちの一休」でおなじみの、臨済宗の僧侶、一休宗純が、弟子の紹省(じょうしょう)に与えた偈頌です。

「偈頌」とは、禅宗で悟りの境地などの宗教的内容を表現する漢詩です。

<室町後期~江戸初期>

千利休「書状」

「侘茶」の世界を完成させた千利休の書状は、数多く残っています。

この「書状」は、利休の弟子であった茶人、古田織部に宛てた晩年の手紙です。

利休の手紙には、飾り気の無い潔さがあり、禅的ともいえる静寂さが感じられるものが少なくありません。

本阿弥光悦「蓮下絵和歌巻(はすしたえわかかん)」

絵師・俵屋宗達が、金銀泥(きんぎんでい)と墨の濃淡を活かして、蓮の花を見事に描いています。

そしてその上に、光悦の文字が乗ります。

執筆者:山本和華子

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