はいみなさんこんにちは。
今日は、中世西洋音楽とルネサンス音楽、つまりバロック時代以前のクラシック音楽について、
お話していきたいと思います。
中世西洋音楽
中世西洋音楽は6世紀から15世紀にかけての音楽を指し、代表的なものにグレゴリオ聖歌があります。
グレゴリオ聖歌とは、ローマ・カトリック教会の、公式の典礼音楽です。
グレゴリオ聖歌は聖書をテクストとし、リズム表記の無い4線の「ネウマ」に記譜された、単旋律の聖歌です。
グレゴリオ聖歌のポリフォニー(多声音楽)化は9世紀ごろから始まります。
西洋最初のポリフォニー音楽は、「オルガヌム」と呼ばれます。
しかしながらグレゴリオ聖歌の様式は、
モノフォニー(単声音楽)であることがグレゴリオ聖歌の目的にもっともかなっていました。
モノフォニーは、言葉をしっかりと伝えることができるため、
キリスト教を人々に認知させることにもっとも適合したスタイルでした。
またグレゴリオ聖歌は、「没我的」と言われます。
ひとつの旋律へ人々が集中することで、キリスト教という全体への帰属を象徴しました。
ルネサンス音楽
ルネサンス音楽は、ジョン・ダンスタブルというイングランドの作曲家がヨーロッパ大陸に、
イギリス独自の3度・6度の和音を伝え、大陸の優美な旋律の作風と統合されることによって始まった。
ルネサンス音楽中期においては、ジョスカン・デ・プレというフランスの作曲家などに代表される、
フランドル楽派が活躍します。
美術の分野ではルネサンス時代のアートはイタリアがその中心地でしたが、
ルネサンス音楽はブルゴーニュやフランドルが中心でした。
14~15世紀にかけて、フランドル地方は商業によって栄えていました。
この地域を統治したブルゴーニュ公国が、文化・芸術を奨励したため、
この地域の音楽家は、イタリア・ドイツ・スペインなどに出稼ぎに行っていたそうです。
ルネサンス音楽ではモンテヴェルディやパレストリーナといった音楽家が活躍しました。
モンテヴェルディはイタリアの作曲家です。
モンテヴェルディの作品は、ルネサンス音楽からバロック音楽への過渡期にあると位置づけられています。
モンテヴェルディは、オペラの最初期の作品の一つである「オルフェオ」を作曲しました。
パレストリーナは、イタリアの音楽家です。
パレストリーナはカトリックの宗教曲を多く残し、「教会音楽の父」とも言われています。
ルネサンス期には、モノディ様式という音楽スタイルが作られました。
モノディとは、15世紀にフィレンツェ・ローマを中心に生まれた新しい独唱スタイルの音楽です。
歌詞の意味をはっきり表現すること、そして歌詞の意味をしっかり聞き取ることが要求されるようになり、
モノディが生まれたと言われています。
モノディの代表的な作曲家に、カッチーニやモンテヴェルディがいます。
執筆者:山本和華子
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