関係を紡ぎ直す

関係を「築く」とも言う。

関係を「紡ぐ」とも言う。




日本の名物茶道具の一つに、「つくも茄子」がある。

つくも茄子は、何度粉砕して粉々になっても、また、職人の手で茶道具として息を吹き返らせた、

いわば伝説の茶道具である。



人間関係もたぶん、そういうものなんだろうと思う。

「この人とのご縁は、どんなことがあっても自分にとっては大事なんだ」と思ったら、

何度、ご縁が粉々になっても、また、紡ぎ直す。




つくも茄子は、茶道具の中でも「茶入」という道具なのだが、

茶入だったら何でもいいと思っていたら、つくも茄子は今頃存在しない。

それと同じで、「イケメンで有名で、お金持ちの男性だったら別に誰でもいい」というわけではないから、

何度も関係を紡ぎ直す。

それは、覚悟でもあり、執念でもある。




私の場合に限った話なのか、それはわからないが、やたらにトラブルが多い。

だから、何度も何度も、関係を粉砕しては、また繋ぎ直すことを繰り返している。

「上手に関係を続けていく」ことのできない私は、私なりに不器用にご縁を大切にする。



世の中には、あまたの、人との関係性を説明する単語が存在する。

その単語を得ることで安心したり幸せになる人がいる一方、窮屈に感じる人もいる。

私はそんな単語、いちいち要らない。

関係性の単語を得て優越感に浸りたくて、人とのご縁を大切にしているわけではない。

ただシンプルに、その人とのご縁を大切にし続けていきたいだけ。本当にそれだけである。

名前の無い関係性があってもいい。その方が豊かである。

執筆者:山本和華子




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