【ルネサンスの本質】松岡正剛著『17歳のための世界と日本の見方』の要約

この本は、日本という国が他国とどうかかわってきたのか、日本史と世界史をつなげてまとめて書かれている本。

15世紀のルネサンスとは、「人間性復興の時代」と言われる。

ルネサンスは、それまで続いてきた暗黒の中世から抜け出して開花した明るい時代だったが、そのルネサンスに至るまでは「ゴシック時代」という、知の葛藤の時代があった。

ゴシックとは12~13世紀のことで、キリスト教圏とは異なる外部者たちによってもたらされた文化だった。

その時代、キリストの教えとギリシャ・ローマ的な哲学や理性とをなんとか調和させようと苦心した。

その結果、15世紀にルネサンスが花開いた。

ルネサンス時代には「ヘルメス思想」と呼ばれる神秘主義的な考え方が取り入れられていました。

ヘルメス思想とは、ギリシャのヘルメス神とエジプトのトート神が習合したヘルメス・トート神の教えとして信じられていたもの。

どんな教えかと言うと、宇宙の基本原理は一つであって、どんな小さな物質であろうと生命であろうと、宇宙の全体の特質を反映しているというもの。

人間も一つのコスモスであって、宇宙を司る原理と同じ法則に基づいてつくられている。

これは東洋思想の「梵我一如」という考え方にとてもよく似ている。

ルネサンスという時代は、単に古代を復興させただけの時代ではなかった。

キリスト教の教えと、それとは異なる教えを再編集して初めて花開いた時代だった。

もっと詳しく知りたい方は、ぜひ本書を手に取って読むことをオススメします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次
閉じる