エネルギー産業の世界地図 石油をめぐる国際関係

私たちが普段、日常生活を送れているのは、海外から石油を輸入してくれる業者や人がいるからです。

その石油が、国際情勢の中でどのように位置し、どのような国が関わっているのか、みていきましょう。

目次

石油資源の開発には、上流・中流・下流がある

石油資源の開発には、上流・中流・下流があります。

上流は、資源開発です。

石油は地下に埋蔵されているので、資源のある場所を探します。(探鉱)。

この上流部分の資源開発は、サウジアラムコ(サウジアラビア)、エクソンモービル社(アメリカ)、

ロイヤル・ダッチ・シェル社(欧州)などの企業が行っています。

中流は、石油を運ぶことです。

海上交通の要所を、チョークポイントと言います。

昨今、話題になっているホルムズ海峡は、世界の石油需要のおよそ1/5の石油が通過します。

このホルムズ海峡は、ときに軍事的緊張が高くなる場所でもあります。

下流は、消費者が利用できる形にすることです(コンバージョン)。

石油は液体であることから、輸送面での利便性が高いため、現在、世界中で利用されています。

シェール革命とは?

シェール革命とは、地中奥深くにある頁岩(けつがん)のなかに閉じ込められた、

石油やガスを掘り出す技術です。

アメリカはシェール革命により、石油の生産量が爆発的に増加しました。

アメリカが生産しているシェールオイルと、中東の石油では性質が異なります。

したがって、今後、中東産の石油がすべて、シェールオイルに代替することは難しいとされています。

石油をめぐる国際関係

中東の安定は、これまでアメリカが担ってきました。

重要なシーレーン(海上交通路)を守るアメリカ海軍や、

カタールなどの重要拠点に配備した軍事力によって、

これまで中東の石油は安定的に供給されてきました。

日本は、アメリカの同盟国なので、アメリカのシーレーン保護のもとで石油を確保できていました。

しかし、昨今、アメリカの中東における影響力が低下してきています。

その間隙を突くように、今後は中国が中東で影響力を増していくことは、十分に考えられます。

執筆者:山本和華子

参考文献 小山堅著『戦略物資の未来地図』 あさ出版

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