建物と庭園を巡る、京都旅 ~永観堂、無鄰菴、東福寺、建仁寺、閑臥庵~

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永観堂

永観堂で有名なのは、みかえり阿弥陀ですね。

みかえり阿弥陀の正式名を造阿弥陀如来立像というのですが、本当に正面を向いていないのです。

そして、建物や庭園がとても美しい。

永観堂の臥龍廊(がりょうろう、上の写真)はぎゅんってカーブしていて、とても素敵でした。

無鄰菴

無鄰菴とは、山縣有朋の別邸で、作庭したのは七代目小川治兵衛です。

無鄰菴には洋館があるのですが、その2階では、日露戦争開戦前に、いわゆる「無鄰菴会議」が行われたそうです。

無鄰菴は、水の流れる面積比が結構大きくて、とても涼しくて気持ちよかったです。

東福寺

東福寺は、臨済宗東福寺派の大本山で、本尊は釈迦如来です。

庭園は、重森三玲によって作庭されました。

上の写真は西庭で、「井田の庭」と呼ばれます。

日本古来から伝えられてきた伝統的な市松模様を、サツキの刈込と葛石の使用によって表現しています。

次が南庭です。

ここでは日本庭園における定型的な表現方法である、蓬莱神仙思想を中心とした意匠形態となっています。

四神仙島を石だけの構成による四つの意匠で表現しています。

そして東庭です。

東庭の表しているものは星座の「北斗七星」です。

北斗七星を、円柱、白川砂、苔、背後の二重生垣のみによって表現しています。

建仁寺

建仁寺の開山は栄西です。

詩文芸術に秀でた禅僧を数多く輩出し、五山文学と称される文芸を創り出しました。

国宝である「風神雷神図」は、俵屋宗達の代表作として有名です。

また、海北友松(かいほうゆうしょう)の襖絵などの文化財も、豊富に伝えています。

その襖絵には、濃淡のグラデーションがとても美しい龍の絵が描かれてありました。

建仁寺のお庭の一つに、○△□乃庭というものがあります。

○△□という3つの図形は宇宙の根源的な形態を示し、

禅宗の四大思想(地水火風)を地(□)水(○)火(△)で、象徴したものと言われます。

閑臥庵

閑臥庵(かんがあん)は、黄檗宗の禅寺です。

閑臥庵には、黄檗宗特有の精進料理である普茶料理が伝わっているそうです。

またこのお寺には、とても美しい庭園もあり、夜はバーカウンターもあります。

お坊さんに案内していただいたのですが、このお寺には、天井に龍が描かれているお堂があり、

そこにはチベットの僧が描いたと言われる曼荼羅の作品や、

後水尾天皇が書いたと言われる書の作品を拝観することができました。

お庭のライトアップがとても美しかったです。

バーのお酒の種類も豊富にありました。

執筆者:山本和華子



私の著書、『京都観光 A to Z』が出版されました。

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この記事を書いた人

寒山庵の店主、山本和華子と申します。
ライターとして活動しております。
得意分野は日本文化・京都観光・クラシック音楽・建築意匠・アートキュレーションです。
音声配信始めました→https://stand.fm/channels/642d82ec9afdfc28ca2ec7bf

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